印鑑の選び方

印鑑の選び方

個人の印鑑

印鑑の選び方

認印
一般に既製品として売っているのはほとんどが10ミリの大きさです。
しかし、既製品だと同じ物がいくつもあるので、10.5ミリの大きさを認印として作って使用する人が多いです。
実印・銀行印を大きい印を使用している人は12ミリの大きさを認印として使用している人もいます。
銀行印
一般には12ミリ・13.5ミリの大きさを銀行印として使用する人が多いです。
18ミリ等の大きい実印を使用している人は、15ミリの印を銀行印として使用する場合があります。
実印(女性)
実印登録は12ミリ以上ならどこでも登録できる大きさです。
しかし通常12ミリを銀行印にする人が多いので12ミリの大きさは実印としてはあまりお勧めできません。
女性の方は、夫の実印より一回り小さい大きさを実印にする方が多いです。
通常男の人は15ミリ以上の印を実印にする方が多いです。
実印(男性)
男性の方は15ミリ以上を実印として使用する方が多いです。
中には大きいほうが貫禄があって良いと言う方は、16.5ミリ・18ミリを実印とす場合があります。

会社の印鑑

会社社印(実印)
会社社印(実印)
会社の社印は通常上記のような印を造ります。一般には18ミリの大きさが多く出ます。
通常は会社社印として登録等に必要な印と会社銀行印として使用する印と2種類作る方が多いです。
銀行印と社印と同じ内容で大きさを変えて作る場合もありますが、その場合一般の人は区別がしずらいようです。ので、中の代表取締役を書体を変えて造る方が区別がしやすいようです。
会社角印
会社角印
会社の角印は通常領収書などに押す場合が多いです。一般的には15ミリ~24ミリの大きさを使用する方が多いです。

印材

印材

柘 ツゲ

柘

ツゲ科の低灌木の木材で国産の高品質なものを「本柘」(ホンツゲ)と呼ぶ。
最近は森林資源不足でツゲによく似たアカネ科の木材が輸入されている。
今は主に御蔵島や薩摩など産地名を冠としたブランド柘が珍重されている。
はんこ以外では櫛(くし)や将棋の駒などが有名。
固くて加工性に優れていてなにより、木独特の暖かみある手触りが嬉しい。
朱肉の油分を吸うたびに強度が下がり磨耗・欠けやすくなる。
象牙や牛角材に比べると柔らかくて磨耗も早いが価格が手ごろです。

黒水牛

黒水牛

濡れたような漆黒の光沢が特徴。
アジアに生息する水牛(陸牛)の角を加工したもの(主にインド・タイ・ビルマ・ベトナム・中国等)通常の黒水牛は黒く染めたものです。水牛の角は皮膚が硬質化して出来た物なので乾燥にやや弱い面がある。
角の中心部分は密度が高く、反りや割れに強い。印材の頭の部分をよく見てみましょう。キュッと目が詰まったような芯があれば、その素材は牛角の中でも高級品です。

牛角(色)

牛角白

別名 オランダ水牛。
世界中に分布する陸牛の角を加工したもの。
象牙に次いで耐久性や捺印製に優れている。
斑(まだら)模様があり同じような模様はほとんどありません。個性的な模様がとても良い味を出しています。

牛角(白)

牛角白 上

別名 オランダ水牛。
世界中に分布する陸牛の角を加工したもの。
象牙に次いで耐久性や捺印製に優れている。
斑(まだら)模様があり同じような模様はほとんどありません。個性的な模様がとても良い味を出しています。

象牙

象牙

象牙は耐久性・耐磨耗性、また、彫刻しやすく手触りや捺したときの鮮明さなどにも優れ、ハンコに最適な素材「ハンコの王様」と呼ばれている。特に、使い込むほどに出てくる光沢と色合いは、永年の愛着になる。まさに一生モノにふさわしい素材だ。
現在の国内で流通しているのは輸入禁止以前の在庫か一時的に解禁された際の合法的なもので、きちんと政府認定シールが付いているはず。きちんと管理された希少な素材だからますます持つ人の品格に繋がります。

印鑑の豆知識

印章のルーツ

印章のルーツは、中国?と思われがちですが、実は紀元前4千年のメソポタミアと言われています。
そして紀元前1400年、殷の時代にシルクロードから中国へと渡りました。
日本へは古代中国から伝来、天明4年(1784年)筑前国糟屋郡志賀島から出土した「漢委奴国王」と彫刻された金印が日本に伝来した最古の印章と言われています。

印鑑の書体

印鑑の書体には大きく分けて6種類(基本)+1種類です。
篆書体(テンショタイ)・隷書体(レイショタイ)・楷書体(カイショタイ)・行書体(ギョウショタイ)・草書体(ソウショタイ)・
古印体(コインタイ)+印相体(インソウタイ) 別名 吉相体(キッソウタイ)
亀甲や獣骨に刻まれた甲骨文字が生まれたのが紀元前1500年ごろ。紀元前3世紀に秦の始皇帝によって制定された文字が、篆書(小篆)。その後、実用的な書体として隷書ができ、3世紀の漢代に楷書へ変遷。まさに約2000年の歴史を秘めたものです。
古印体は7・8世紀の日本で作られた大和の雅な味わいを伝える書体です。
印相体(インソウタイ) 別名 吉相体(キッソウタイ)は篆書体を基本として変化させた書体です。
この基本の書体を、ハンコ職人さんの技とセンスで印材に彫り、世界でたった一つの印章が出来上がります。

印鑑の字割(デザイン・文字の配分)

手彫り印鑑・手仕上げ印鑑の場合、人間一人一人に個性があるように文字の配分やデザインは職人一人一人違います。
特に篆書体は上記表の心でもわかるように一つの文字に対して最低でも3~4種類、多ければ10種類以上もあります。その多い種類の中からどの文字を選択しアレンジするかは彫る人(職人さん)によります。例え親と子でも修行した環境(場所や師匠等)によって異なります。
しかし、機械彫り(コンピューター彫刻)では決まった文字の組み合わせになるので同姓同名の印鑑の場合同じような印鑑が出来上がる可能性もあります。

1級印章彫刻技能士とは

印章技能士の国家試験を受け合格した人たちのことです。
1級印章彫刻技能士の資格を取得するまでの過程

  1. 5年の実務経験で2級技能士を受ける資格が出来ます。2級技能士に合格して5年の実務経験をえて1級印章彫刻技能を受ける資格が得られるのです。
  2. 直接1級印章彫刻技能士の取得は10年の実務経験が必要。
  3. 高校卒で訓練校に入り卒業し、1年目に2級取得の資格が出来る。2級技能士に合格して5年の実務経験をえて1級印彫刻技能を受ける資格が得られるのです。

最短取得は、すべて順調にいって25歳です。

使わなくなった印章は

10月1日の「印章の日」に全国の社寺で印章供養が行われています。供養に出向かなくても不要になった印鑑は全日印連加盟店に持っていけば代わりに供養してくれます。
上記表の赤いマークが加盟店の目印です。
静岡市では浅間神社で毎年印章供養を行っております

10月1日「印章の日」とは

明治6年の太政官布告で署名に加え実印を捺す制度が定められたことに由来します。
実印の捺してない文書は、裁判上の効力がないと交付されたのです。明治10年には「すべての証書の姓名は本人が自著し、かつ実印を押すこと」と義務付けられました。一般庶民にも苗字が許されるようになり、広く普及していったのです。

実印に出来ない印鑑

実印とは住民登録のある各市町村役場に登録した印鑑のことです。
印鑑登録は原則として15歳未満は不可で、印鑑所有者本人の申請が必要です。ただし、諸事情で本人が行けない場合は、代理人が本人からの委任状を持参すれば、手続きをすることが出来ます。この場合当日登録が出来ない場合があります。
登録できる印鑑は各市町村役場によって規定が多少違う場合があるので作る前にお店等に確認した方がよいです。
登録印は戸籍上の氏名・苗字・名前のいずれかが完全に表示されたものにかぎります。ゴム印やイモ判のような変形しやすい素材もNGです。大量生産された既製の認印は同型が多数存在するので良くありません。

捨て印にご注意

契約書などを書いている時、書類の欄外に「ここにもハンコを捺して下さい」と言われたことがあるはず。これは捨印(すていん)と呼ばれています。この捨印は何も考えず押してしまうととても危険です。
捨印は訂正印の役割を果たすもので、後に訂正があった際にまたハンコを捺してもらう手間をを省くためのものです。つまり捨印を押すのは、あとで文書の内容がどのように変更されても構いませんと言っているのと同じです。捨印を捺した為に、後で契約内容を不当に書きかえられることも考えられるので気をつけましょう。


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